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2021.12.1
繊研新聞2021年12月01日掲載されました 国内縫製工場フォーエヴァー
縫製工場のフォーエヴァー(岐阜県本巣市)
最新ミシン導入でアイテム幅広がる 来春からファクトリーブランドも
2021年12月01日更新

特殊ミシンを含め、最新のミシンを10台以上導入。従来縫えなかったアイテムも扱っていく
縫製工場のフォーエヴァー(岐阜県本巣市、井川貴裕社長)が設備の増強を進めている。
このほど補助金を活用し、ミシンを十数台導入した。
これまで受託するのが難しかった商材も縫えるようになるなど、「アイテムの幅を広げていきたい」(井川社長)と強調。
来春からはファクトリーブランドの展開も始める。(森田雄也)
1000万円以上を投資
活用した補助金は「令和3年度岐阜県アフターコロナ対応新商品開発支援補助金」。
JUKIのダイレクトドライブ高速本縫自動糸切りソーイングシステム(9000CSシリーズ)を11台導入。
歯の高さが容易に調整でき、残反糸切りをオンにすると送り歯を下げて糸切りを行うので糸残りの長さが安定する。
素材に合わせた最適な縫いを作り出せるのも魅力だ。
「ミシンも進化している。縫い目が非常に美しい」とする。
ほかにも、4本針フラットシーム用送り出し腕型扁平(へんぺい)縫いミシン、
高速電子単環根巻きボタン付けミシン、
高速電子眠り穴かがりミシンなど特殊ミシン6台を導入。
トータルで1000万円以上かかったが、これまで外注していた穴かがり、用尺の大きな生地でギャザーを作るなどが自社で対応出来るようになった。
異素材ドッキングもやりやすくなった。
インフルエンサーから
受注状況は好調で、工場はフル稼働している。
既存の百貨店ブランドからだけではなく、商社経由も含めて、インフルエンサーからの注文が増えており、仕事全体の4割を超えるまでの規模になった。
ミシンを導入したことで訴求力が強まっているほか、ホームページのSEO(検索エンジン最適化)対策も講じているので、そこからつながって直接仕事を依頼してくるインフルエンサーも出ている。
直接消費者に販売する足掛かりとして22年春からは、
レディス主体のファクトリーブランド「ライフフォーエシカル」を立ち上げる。
サステイナブル(持続可能な)、SDGs(持続可能な開発目標)を意識したブランドで、綿、麻、ウールと天然素材を使う。ブランドサイトを立ち上げて、世界観を訴求していく計画だ。